特集 もう,家庭訪問で悩まない
新人保健師の家庭訪問―悩んだこと,解決のきっかけになったこと
須藤 真樹
1
1新潟県十日町健康福祉事務所
pp.16-21
発行日 2003年1月1日
Published Date 2003/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662100038
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「家庭訪問」は,保健師が行う活動のなかで,対象個人へ最も深く関わることのできる方法であり,得られる情報は多く,相手への支援・介入もしやすい。渡辺は「家庭訪問は,保健婦が対象となる人の家に出向いてその場で看護サービスを行うことを意味する。家庭訪問には,その家庭へ出向くことによってしか果たし得ない固有の機能があり,まずこのことを保健婦はしっかりととらえておかなければならない」1)と述べている。
保健師として家庭訪問を行うなかで,迷い,悩み,さまざまな気持ちを経験したが,「家庭へ出向くことによってしか果たし得ない固有の機能」がどういうものか,恥ずかしながらよく考えていなかった。そのため,「保健師としての役目を持っての訪問はしてないのかも」「自分でなくてもできる訪問なのでは…」など,悩みつつも訪問を重ねていた気がする。そんな新人保健師の私が,家庭訪問の「固有の機能」が実際にどういうものかを考えることができた,2つのきっかけについて述べていきたい。
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