特集 市町村合併はこうやる!
文献をもとに―昭和の市町村大合併に学ぶもの
尾﨑 米厚
1
1鳥取大学医学部社会医学講座環境予防医学分野
pp.234-236
発行日 2003年3月1日
Published Date 2003/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662100023
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1889年(明治22年)に市制町村制が施行されたときは1万5859あった市町村数が,現在は3218(2002年4月現在)とおよそ5分の1になっている。いままでに大きな市町村合併の転機が何度かあり,「明治の大合併」とか「昭和の大合併」とかいわれ,今回は「平成の大合併」といわれているが,過去最多数の市町村が一度に合併したのが1955年(昭和30年)の大合併であった。これは,1954年4月時点で8929あった市町村数が,1955年4月に一気に5206となっている。この頃の市町村合併により保健活動はどのような影響を受けていたのだろうか。
『保健婦雑誌』は1951年の創刊で,1955年11月号には早くも市町村合併の影響を論じる小特集がある。今回は,この3稿を読み,現在の合併準備および合併後の保健活動についての教訓や課題を探してみたい。表1にそれぞれの論の概要をまとめた。
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