研究と報告
眼科における院内事故の予防と対策—入院患者のベッドからの転落事故の分析
床井 雪江
1
1原眼科病院病棟
pp.1098-1102
発行日 1989年11月1日
Published Date 1989/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661922407
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近年,眼科領域にも外来手術の傾向が次第に顕著になりつつあり,特に米国においては,眼内レンズなどの内眼手術といえども,ほぼ100%,外来で行なわれるのが現状である。しかし,交通機関の便利さ,家庭生活の構造上の違いなどを考えると,それを直ちに我が国に当てはめるのは必ずしも現実的ではない.当面は,従来より著しく短くなっているとはいえ,ある程度の入院も必要と考えられる.
眼科における入院患者の場合,圧到的に高齢者が多く,そのため,ひとたび院内事故が起きると重篤な合併症を引き起こす可能性がある.視力障害者にとっては,事故となりうる危険因子は身の回りに沢山ある.例えば,以下のものが挙げられる.
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