ベッドサイドの看護
看護者に恋愛感情を持った患者とのかかわりを振り返って
樋口 能視
1
1恵愛会福間病院
pp.69-70
発行日 1989年1月1日
Published Date 1989/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661922180
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Tさんは31歳の女性.診断は精神分裂病およびてんかんである.昭和46年に初めて入院し,昭和53年に4回目の入院,現在に至っている.
4人姉弟の第3子として出生.高校に入学したが「教科書が難しい,人についていけない」ということで中退.その後,洋裁店に勤めたが,1か月で辞め,その後も職を転々とするがいずれもうまくいかなかった.家では家族の一員として扱われず,タンスで仕切られたタタミ1畳ほどの空間の中で芸能人のブロマイドばかり眺める生活をするようになり,入退院を繰り返してきたのである.
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