連載 高齢化社会の福祉と医療を考える・26
嫁姑関係を文化人類学から考える[2]
木下 康仁
1,2
1立教大学社会学部
2日本老人福祉財団
pp.1024-1027
発行日 1988年10月1日
Published Date 1988/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661922115
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私たちは前回,嫁と姑の関係が現在どのように考えられているかを分析し,具体的な嫁と姑問題を検討した.結論だけを要約すると,嫁と姑の関係は根源的には情念の問題と考えられること,また,社会的には夫婦と親子という2つの座標軸から構成される家族の問題であること,そして,特に同居という日本の伝統的な居住形態と不可分であることを明らかにした.
今回は,忌避関係と冗談関係という文化人類学の2つの概念を提示し,さらに議論を深めてみよう.
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