学生の広場
全盲患者の目の代わりを務めて—入院生活への順応のための援助
清水 ひかり
1,2
1防府看護專門学校専門課程看護科
2綜合病院山口赤十字病院南5階病棟
pp.67-72
発行日 1988年1月1日
Published Date 1988/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661921899
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■はじめに■
全盲の人は日常の狭い生活範囲の中では暮らしてゆけるが,新しい環境に対する適応は晴眼者よりも困難な事が多い.まして,CCUという特殊な環境においては,とりわけ適応は難しいと思われる.
この患者は4年前に全盲となり,今回重症の心不全でCCUに収容された.受け持ち時より言葉少なく心を閉ざしているような印象を持ったが,この患者の言葉をきっかけに患者の内面的な苦痛に目を向け,視覚以外の感覚を活用し,患者の目の代わりを果たしたいと思い援助した結果,周囲への関心を見せ,明るくなるなどの効果があったので,その過程を報告する.
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