特集 ターミナルケアはどこまで可能か—さまざまな場での看とり
積極的なターミナルケアと取り組む町立田子病院—「クランケン・ハウス」を目指して/事例から学んだ中堅ナースの役割
上斗米 正代
1
1町立田子病院
pp.1072-1076
発行日 1987年11月1日
Published Date 1987/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661921850
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町立田子病院は青森県の最南端,三戸郡田子町にある.田子町は人口約9000ほどの過疎化の進む町であるが今,町全体が活性化に向け,いろいろな活動を進めている.国定公園,十和田湖に車で40分の所に位置しており,町の80%が深い山林に囲まれている.当然空気がおいしく,健康回復にふさわしい大自然の町である.
この大自然の中から生まれるフィトンチッドのあふれる空気と,大自然の土地から湧き出るおいしい水を求め,「ここなら理想の医療が出来そうだ」と,あえて山の中を選び赴任されたのが現院長の横内正典医師である.先生は昭和57年10月,来院と同時に病院は「クランケン・ハウス」,つまり「患者の家」でなければならないと,次々と院内改革を始めた.この強力なリーダーシップのもとでの取り組みが,患者さん方から徐々に評価され始めている.
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