連載 COLOR ATLAS—徴候から理解する脳のしくみと働き・7
運動麻痺[1]—錐体路のしくみと働き
馬場 元毅
1
1東京労災病院第2脳神経外科
pp.940-943
発行日 1987年10月1日
Published Date 1987/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661921817
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これまで勉強してきた意識障害や脳ヘルニアなどの病態では,あなた方,看護婦さんの仕事としては,患者の異常を発見して医師に緊急連絡する,というように「観察」という点に重点がおかれていました,今回からはしばらく「介助」という点に意味を持つ,運動麻痺について勉強したいと思います.運動麻痺がどうして起こってくるのかを基礎から学んで,麻痺を来した患者さんをどのように看護していくかを考えるのに役立てて頂ければ幸いです.
さて,日本人の死亡原因の第2位を占める脳卒中の患者さんに接する機会はどなたも少なくないと思われますが,この患者さんたちの手足の麻痺が,どのようになっていくかを注意深く観察している看護婦さんは,それほど多くないのではないでしょうか.
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