特集 AIDSを学ぶ,AIDSに学ぶ
血友病患者からAIDS問題に望むこと
保田 行雄
1
1全国ヘモフィリア友の会
pp.682-685
発行日 1987年7月1日
Published Date 1987/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661921762
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友達を失った血友病のA君
「A君は小学生です.毎日元気に通学しています.1歳の時血友病Aと診断され,足首や膝に内出血したりしますが,主治医や両親の適切な治療への対応で,ほとんど学校を休むことはありません.学校にも血友病のことをよく説明し,跳び箱や鉄棒など過激な運動を除き体育にも参加するようにしています.遠足など学校行事にも参加しています.ところが,いまA君と両親には大変心配なことがあります,血友病患者のAIDS感染の報道に接する度に心が痛みます.また,AIDS問題が大きくなってから親しい友達が家に遊びに来なくなったのです」
これは,日本全国どこでも普通にみられる血友病児の日常の生活であり,現在の風景でしょう.
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