和漢診療の実際・15
診察法の実際[1]—望診について
寺澤 捷年
1
1富山医科薬科大学附属病院和漢診療部
pp.282-285
発行日 1987年3月1日
Published Date 1987/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661921673
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これまでのところで,和漢診療の物の見方と考え方について,基本的な事柄について記してきた.そこで今回からは,患者さんをどのように診察して診断を下していくのかという,診察法の実際について述べてみたい.
洋の東西を問わず,患者さんの診察は医師の“五感”すなわち視覚,聴覚,触覚,嗅覚,味覚,によって行なわれる.これに加えて自分の意志を伝達できる患者さんについては,医師との問答によっても情報が得られるわけである.近代医学ではCTスキャンやX線撮影,血液の生化学検査,ホルモンの定量,病理組織学検査などが加わり,精度のより高い診断技術が日々開発されている.
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