痛みの臨床・7
痛みの心理学[1]
中島 美知子
1,2
1オリブ山病院ホスピス
2ニューホープ・ペインセンター
pp.1289-1292
発行日 1984年11月1日
Published Date 1984/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661920931
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痛みの問題は近年,心理学の分野でますます研究が盛んになってきているのが世界的な傾向である.痛みを単なる感覚的な体験としてではなく,心理学的・全人格的な体験として考えるようになってきているので,治療的アプローチにおいても心理学的・全人格的アプローチの重要性が増してきている.
今回は,痛みの心理学的側面について考えてみたい.
日本では痛みの心理学者は,まだ多くないと思うが,臨床的には非侵襲的治療法および看護の分野において,この心理学的アプローチは重要となってくる.まず痛みに影響を及ぼす心理的要因と,その鎮痛のメカニズムについてみていきたい.
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