学生の広場
ホスピスと私の願い
山村 伊都子
1
1三重県立看護短期大学
pp.1036-1039
発行日 1984年9月1日
Published Date 1984/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661920875
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はじめに―私の道を決めた1冊の本
私が‘ホスピス’という言葉を初めて知ったのは,“ホスピス-末期ガン患者への宣告(V. & R. ゾルザ共著)”が新刊書として1982年1月の新聞広告欄に掲載されていた時である.‘ホスピス’という温かい言葉の響きに興味を持ち,本を手に入れ夢中になって読み,感動しながら読み終えた時,何か胸のつかえがおりていくような気がした.ホスピスこそ,私がずっと求めていた医療の本来の姿だと思った.スタートは遅いがやはり私は看護の道に進み,看護学を勉強したいという新たな決意につながった.そして10年近くの主婦としてのみの生活に終始符を打ち,看護短大で学ぶことになった.
以下‘ホスピス’と医療の姿に関して私の考えるところを述べてみたいと思う.
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