私の発言
看護教育への願い
大形 和枝
pp.533-536
発行日 1981年9月25日
Published Date 1981/9/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663907574
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あと数日のうちに,看護の仕事に終止符を打ちます.白衣を脱ぐその日を思うと,胸がジーンとして,言いようのない悲しみがのどの奥までこみ上げてきます.ほんとうは,もっと早く退職をするはずでした.しかし,辞表を手にして出勤した日,手は右のポケットへといくのに,どうしても取り出せなかったのです.
いま辞表を出したら,必ず後悔する—もう1人の私が,そう叫ぶのです.ポケットの中の封筒は,3日後にはクシャクシャとなって,クズ入れにほうり投げてしまいました.
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