人工臓器・9 最先端の技術を探る
人工弁
pp.964-967
発行日 1984年9月1日
Published Date 1984/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661920861
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人工弁の適応
リウマチ性病変,細菌性心内膜炎,変性病変,先天性病変等により,心臓の4つの弁(大動脈弁,僧帽弁,三尖弁,肺動脈弁)に器質的な障害を起こし,そのために弁膜の変形や,癒着などをきたし,その機能が円滑に働かない状態,いわゆる心臓弁膜症の患者に対し,人工弁の置換手術が行われる.
器質的な障害とは,例えば,リウマチ性心内膜炎が治癒した後に,弁が硬くなり,充分に開かないで,血液の流れを妨げる〈狭窄症〉,また弁が破壊されて完全に閉じることができず,血液が逆流してしまう〈閉鎖不全症〉,両者が合併する3つの型がある.4つの弁のうち,1つだけに病変がくることもあり,同時に2-3の弁に病変がくることもある.
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