人工臓器・8 最先端の技術を探る
人工ペースメーカー
pp.844-847
発行日 1984年8月1日
Published Date 1984/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661920835
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刺激伝導系の障害
心臓には自動性があり,心房から心室へと順次収縮して血液を拍出する.心室は心房から血液が流入するのを待って収縮を行い,これを規則正しく繰り返している.これは刺激伝導系という特殊な心筋組織があって,心房収縮の興奮をある時間の遅れをつけて心室のすみずみまで伝えるからである.
刺激伝導系としては,まず,右心房にある洞結節があげられる.この洞結節がペースメーカーとなって,一定の間隔で刺激を出し,これが心房に伝播して房室部に至り,ここにある第2の刺激伝導系である,房室結節(田原の結節)が興奮して,ヒス束以下の刺激伝導系を通り,両心室に刺激を伝導している.
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