今月の主題 不整脈のハイライト
不整脈に対する救急処置
グラフ
除細動器と人工ペースメーカー
遠藤 真弘
1
,
横山 正義
1
,
関口 守衛
2
,
今野 草二
1
1東女医大心研外科
2東女医大心研内科
pp.85-91
発行日 1976年1月10日
Published Date 1976/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402206382
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除細動器(図1)
近年のME機器の発達は著しく,とくに不整脈に対する進歩には目をみはるものがある.経験的に古くから,通電することにより心室細動が生じたり,逆に除細動し得ることが知られていた.初めて臨床例で手術中に直接,心臓に通電し,除細動を試みたのはBeck1)である.次いでZoll(1956)2)は体外式に除細動を施行した.Kouwenhoren(1960)3)は心蘇生法のひとつとして用いた.そしてLown(1962)4)によって,直流通電がより利点の多いことを報告され,現在に至っている.
原理は,電流を短時間通電して各々の心筋細胞の脱分極を瞬時に同一化し,各心筋細胞の興奮と刺激伝導を正常化するものである.
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