特集 乳がんと闘う—治療・再建・看護+ボランティア活動
乳房喪失の悲しみを乗り越えて—乳房再建体験者の手記
鈴木 和子
pp.783-784
発行日 1984年7月1日
Published Date 1984/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661920820
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まさか?が現実に
私は新婚2か月を迎えたばかりの27歳です.私が自分の病気を知ったのは,今からほぼ1年半前のことでした.
乳房に大きなしこりがあったのですが,年齢が若いせいもあって,乳がんのことなど考えたこともありませんでした.たまたま叔母が乳がんの疑いがあるということで検査をしている最中だったため,その叔母の勧めで検査を受けることになりました.しかし,診察してくださった先生が‘切って調べますが,たぶん違うでしょう’とおっしゃったのをよいことに,検査を1日延ばしにしておりました.季節がちょうど夏だったので海にも行きたかったのです.ずいぶんとのんびりしているようですが,私の気持ちとしても,そのぐらいのものでしかなかったというのが率直なところです.
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