ナマステ!ネパール・10
血液センターでの献血と近代的なパタン病院の見学
秋田 智枝
pp.1186-1188
発行日 1983年10月1日
Published Date 1983/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661919979
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私にとっての13回目の献血を,カトマンズでしてみました。
記憶ははっきりしていないけれどもたぶん私が小学生のころだったと思うのですが,叔父が病気のため,急いで大量の血液が必要だということがありました.そういう事態は我が家にとって初めてのことであり,まして何型の血液と指定された時どうやってそれを集めたらいいのか,時間の制限もあり,父や母は途方に暮れただろうと思います.その日のあいさつは‘こんにちは’ではなく,‘失礼ですがあなたの血液は何型ですか’でした.近所の大学へ行き構内の学生に協力を呼びかけたり,多摩川の河原で野球練習をしている人に頼んだり,電話をかけまくったりと,あらゆる手を尽くして血液を提供してくれる人を探しました.
結局叔父は亡くなったのですが,そういう経験をしているせいか,私の家族は父を除き全員献血カードを持っています.特に兄は血が余っているのか,もう30回近く献血しています.私は12回です.そして13回目の献血を私はカトマンズでしてみました.
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