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「献血血液の研究開発等での使用に関する指針」に基づく献血血液の有効利用
田所 憲治
1
1日本赤十字社血液事業本部中央血液研究所
pp.520-523
発行日 2014年6月1日
Published Date 2014/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543104283
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はじめに
献血された血液には,有効期限切れや検査不合格などの理由で輸血や原料血漿などに使用できないものがある.これら輸血などに使用できない血液は,従来では,輸血の安全性・有効性の向上や輸血医療への貢献につながる検査・研究用とし,献血血液の使用が不可欠な場合などに日本赤十字社の社内手続きに基づいて,主に各都道府県の血液センターが窓口になって要請のあった研究機関などに提供してきた.
しかし,2012年8月に厚生労働省より「献血血液の研究開発等での使用に関する指針」1)が示され,翌年度の研究開発用の使用分について前年度に公募(原則,年1回)が行われ,献血血液の使用を希望する場合には,公募に際して示される要項に従って申請することとされた.申請者は希望する血液の種類に応じて,日本赤十字社または血漿分画製剤の製造販売業者(3社)の窓口に提出する.
本稿では,本指針の概要と,血液事業部会運営委員会による事前評価について述べる.
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