アルコールの臨床・8
アルコールによって起こる膵臓病
石井 裕正
1
1慶応義塾大学医学部内科
pp.933-936
発行日 1983年8月1日
Published Date 1983/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661919922
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アルコールの過飲によって起こる病気は,これまでにやや詳しく述べてきた肝臓病だけにとどまらず,全身諸臓器に広がって発症します.それというのも,アルコールを飲んで,それが胃腸から吸収されれば,全身のすみずみにまで分布し,まさに五臓六腑,頭のてっぺんから足の先に至るまでほぼ均等に行きわたり,急性および慢性の変化を招来するからです.
そのなかでも消化器系の諸臓器に及ぼすアルコールの影響は,その病気の種類や重症度,発生頻度の高さなどからみても,まことに多彩なものがあります.
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