NURSES' VIEW
日々の臨床実習指導の中で思うこと
雨宮 多喜子
1
1諏訪赤十字病院看護専門学校
pp.745
発行日 1983年7月1日
Published Date 1983/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661919883
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臨床実習指導に携わって早2年を経過した.私の担当は60床を持つ内科・皮膚科混合病棟であるが,障害を持ったまま退院する人,生涯コントロールを必要とする糖尿病の患者などに学生とともにかかわりながら,看護者としてのあり様と,教師としてのあり様の難しさを日々感じている.
Nさんは64歳の女性.パーキンソン症候群のため歩行困難となり,57年5月入院し,6月外科病棟に入院中の御主人を亡くされ,精神的打撃も大きく,食欲不振,発熱,無動,無表情などの症状が著しくなり,治癒しかけていた褥創が悪化したり,一進一退の状態がつづいていたが12月にやっと退院することになった.しかし,歩行は介助してやっと4-5m,神経因性膀胱のため留置カテーテルが挿入されており,膀胱洗浄の必要があった.総合実習中であった学生は,これからNさんの世話を主にしてくれる嫁いだ娘さんに,膀胱洗浄の方法,機能訓練,清拭などの方法を身に付けてもらうために,受け持ち看護婦と協力して指導に当たった.
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