学生の広場
ある自己臭患者へのかかわりから精神科看護のあり方を考える
門井 洋子
1
,
内藤 由美
1
1国立病院医療センター付属看護学校
pp.183-189
発行日 1983年2月1日
Published Date 1983/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661919785
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
はじめに
私たちは,国立病院医療センター精神科病棟で約3週間の実習を行った.実習開始前の私たちは,病棟が鍵のかかった閉鎖病棟であることや,患者さんが自分の病気をどのように理解しているのか分からず,どう接触してよいか不安であった.しかし2人で分裂病患者のTさんを受け持ち,Tさんと接していくうちに,また病棟全体の明るい雰囲気に慣れ親しむに従って,その不安は徐々に軽減していった.そしてTさんへの働きかけのなかでも,Tさんとの交換日記や2回の一緒の外出を通し,Tさんへの理解が深まっていった.これらの働きかけに対するTさんからの反応を基に,私たちが気づいたことをここにまとめ,報告したい.
Copyright © 1983, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.