NURSES' VIEW
痴呆は非可逆性ではない
島田 幸子
1
1東神戸病院
pp.145
発行日 1983年2月1日
Published Date 1983/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661919777
- 有料閲覧
- 文献概要
老齢化がかなりの速度ですすんでいる現代社会の中で,老齢化とともに必然的に増えている痴呆を伴う老人の存在は,医療面でも社会面でも大きな問題となっています.
50床を持つ当院内科病棟でも,平均年齢62歳前後の患者のうち,痴呆を伴っている患者は常時5人を下りません.介後する者にとって,患者の夜間せん妄,昼夜逆転,俳徊,不潔行為といった精神症状や問題行動は,どれをとっても大変解決困難な問題です.私たちは困惑しながらも,とにかくこの現状をなんとかしなければ,という切羽詰まるような思いで出口を求めて試行錯誤を繰り返してきました.
Copyright © 1983, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.