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RöttgenはBonn大学である。Strupplerのいうような小径C—線維を切離することは困難であり,またtholamocorticale Bahn切断は常にすすめうるところではない。後者は痛覚伝導路破壊後にのみ試みらるべきであろう。ここで末梢からの痛感の伝導の解剖をのべているが,それは省いてさしっかえあるまい。中脳のstereotaktische Zerstörungは容易にcaudale Ventralkern破壊に成功しない。そこで治療可能の病巣がNeuroglia (末梢知覚線維,後根)にある場合(1),癌浸潤のような姑息的な治療のみ行なうべき場合(2)とにわけて,手術法を考えてゆくべきで,両者の合併もありうる。(1)の場合,三叉神経痛・舌咽神経痛・後頭神経痛など特発性といわれることが多いが,実は椎間板傷害・癌などによるものが90%近いだろう。中年以後の肩痛もC4以下の椎間板傷害,若年者ならScalenussyndromが多い。Ischias, Carpaltunnel Syndromそれぞれ圧迫によつて起こることが多く,この種のものは圧迫除去,無害のNeurotomieで治療は十分である。三叉神経痛860例のごときもかくして治ゆしえている。しかし三叉神経痛は他にも原因をもつことが少なくなく,Dandy術式も必要,橋角病巣ではその除去も必要になる。癌による三叉神経・上頸部痛ではDandy,あるいは根の電気凝固,Rhizotomieもやむをえない。したがつて(2)の場合はzu spatに行なうべきで,腹部骨盤の癌にもとづく激痛ではVorderseitenstrang切離(つまりTr. spinothalamicus latの意味)が必要で,効果は永続する。(2)の三叉神経・舌咽神経痛のごときには根の破壊,腹部骨盤には脊髄内の痛感伝導路切離というのがすすめらるべきであろう。
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