特集 時代が生む神経症の子供たち
今日の時代特性と子供の神経症—心理相談・治療の立場から
弘中 正美
1
1名古屋女子大学・児童相談室
pp.387-392
発行日 1982年4月1日
Published Date 1982/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661919518
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子供の神経症的問題について
はじめに,小児神経症について若干の整理を行っておきたい.
小児神経症という場合,子供も神経症にかかるのか,という素朴な疑問がわいてくる.神経症すなわちドイツ語でいうNeurose(ノイローゼ)などというものは,ある程度自我が形成され,悩むべきものを悩むようになった青年期以降に現れてくるものであるような気がしてしまう.
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