バイタルサイン・22
血圧[7]—血圧の測定技術はどのように教えられるか
道場 信孝
1
1ライフプランニングセンター研究教育部
pp.4-5
発行日 1982年1月1日
Published Date 1982/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661919434
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自己血圧測定は体重・体温,そして脈をみることと同様に,今日では一般家庭でも広く行われるようになってきている.従って,呼吸についての観察も含めれば,通常バイタルサインといわれているものは,医療担当者でなければ正しくとらえられないというものではなくなってきている.血圧測定は,少し前までは医師のみによって行われていたものであり,ナースですら正しい測定方法を知らない者が多かった.しかし,今日では一般人に血圧の正しい理解を広め,そして正しい血圧測定の技術を教育することは,ナースにとって大きな役割の1つとなっている.
測定技術の教育には,まず測定する者が血圧についての正しい知識を持つことが必要である.そのためには,ビデオ,カセットテープ,スライドなどを用いた教育が効果的である.技術の修得には,種々の教育装置や機器が用いられるが,基本的には測定された値が信頼し得るか否かを,客観的に示す必要がある.そのためには,双子聴診器によって技術に修熟した者と一緒に血圧測定を行う方法1写真Vが最も簡単であるが,一度に多くの対象者に教育する場合には,電気聴診器を用いる方法もある(写真2)
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