研究と報告
癌末期患者の疼痛に対する援助の有効度—過去6年間の看護関係雑誌・看護研究集録の分析から
浜崎 光子
1
,
宮崎 和子
2
1神奈川県立成人病センター
2千葉大学教育学部特別教科(看護)教員養成課程
pp.156-166
発行日 1980年2月1日
Published Date 1980/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661918880
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はじめに
癌末期における疼痛は,麻薬その他の鎮痛剤の使用も余儀なくされるほど激しいために,看護者もその対処の仕方に苦慮しつつ注射に依存しがちとなるのが現状である.それを打開するためにも種々の試みや検討がなされているが,決め手となる働きかけを見いだすのは難しい.
中等度の痛みをもつ大人の患者に対しては,Mossらの報告にみられるように‘ナースとの相互的作用を通じて痛みがやわらげられる(ナースがいかにしてその作用を呼びおこすか,さらにいかにして患者がいろいろな手だてを講じ,みずからそれを決定するように仕向けるかという問題が必要)’1)とされている.
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