透析療法と看護・13(最終回)
透析療法の現状と将来
小川 由英
1
1筑波大学臨床医学系泌尿器科
pp.85-88
発行日 1980年1月1日
Published Date 1980/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661918866
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はじめに
現在,世界じゅうでは10万人を超す透析患者がおり,そのうち10年以上の透析患者は数百人にものぼるといわれています.技術の長足の進歩により,透析も速やかとなり,簡便化されてきました.しかしながら,患者にとって,透析はまだ必ずしも十分満足な方法とはいえません.また長期透析中の心血管系合併症による死亡率は高く,乳癌や心筋梗塞に比しても,生存率は必ずしもよいとはいえません.しかし,最近では吸着法,ろ過法,CAPD(chronic ambulatory perineal dialysis)などが考案され,生存率のよい快適な透析法が開発されつつあることは,喜ばしいことです.
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