切り取りカード 看護ミニ事典
性格テスト3(投影法)/アイデンティティ(Identity)
内海 滉
1
1千葉大学教育学部看護教員養成課程
pp.1009-1010
発行日 1979年9月1日
Published Date 1979/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661918781
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性格を調べる目的で行われるすべてのテストを性格テストと総称する.性格テストには,被検者に直接に自己反省させて答えさせる質問紙法と,被検者に調査の項目を悟られずに,無意識の精神力動を反映させる投影法とがある(本欄参照:性格テスト1および2,看護学雑誌 VOL. 43 NO.1, 2),
質問紙法では,被検者が調査の目的を知ってしまうため,自分をよく見せかけようとしたり,または逆に,自分がこんな性格だと思い込んでいる項目をオーバーに答えるなどして,被検者の真の性格を客観的にとらえることが困難である.そこで力を発揮するのが投影法である.投影法は,被検者に自由な文章を書かせたり,正体不明の絵を見せて連想するものを言わせるとか,不気味な顔写真のシリーズから自分の好きな顔を選ばせるなど,その決定が性格の判定にどんなつながりがあるのかが被検者には一切わからない点で,被検者の作為が全くはいらない長所がある.ここでは,比較的よく用いられているもののみ挙げて,説明する.
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