輸血—都立駒込病院の場合・8
院内採血(1)
清水 勝
1
1都立駒込病院輸血科
pp.865-868
発行日 1979年8月1日
Published Date 1979/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661918750
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(1)目的
院内採血を行う目的としては,次の2点がある.
①日赤血液センターで供給困難な血液製剤を確保する
②質的により高度な血液製剤の利用を目指す
本来院内採血は行わずに済ませられることが理想的であり,行わざるを得ないとすれば,それは日赤血と同様に,献血として取り扱われるべきものである.しかしながら,我が国における現在の院内採血は,制度上日赤の献血と同等に扱われておらず,それに要する諸経費は,すべて病院あるいは患者の負担となっている.それゆえ院内採血については,できるだけ患者や家族に経済的・精神的負担のかからぬよう,十分な配慮をもって臨むことが必要とされる.
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