輸血—都立駒込病院の場合・1
輸血の特殊性と副作用(1)
清水 勝
1
1都立駒込病院輸血科
pp.81-84
発行日 1979年1月1日
Published Date 1979/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661918589
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はじめに
輸血は,血液という人体の一部を供受する特殊な医療行為である.現在,血液の代用品として使用に耐えうるものは全く存在しない.我が国では,輸血用血液のすべては献血という,健康な供血者の無償の善意によってのみ供給されている.したがって,すべての医療従事者はこのような献血者の貴重な行為を踏みにじることのないように,輸血にかかわるあらゆる面にわたって,慎重に輸血用血液を取り扱う義務と責任がある.
以上の観点より,院内で輸血に直接・間接にかかわりをもつ職貝,特に医師・看護婦に輸血に関するもろもろの事柄をよく理解してもらい,患者にとって常により安全な輸血が円滑かつ迅速に行われることに努力することを切望し,もって輸血科の業務運営への積極的な理解と協力とが得られることを願って,本文を書き記す次第である.
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