ベッドサイドの看護
脳性麻痺患者の急性疾患と心身の発達への援助
田中 明子
1
1第一びわこ学園
pp.1294-1297
発行日 1978年12月1日
Published Date 1978/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661918565
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はじめに
成人精薄者施設入所者のAさん(男,31歳)が,突然意識不明となり,近くの総合病院に入院し,一定の回復をしたところで退院をすすめられたが,寝たきりの状態のため,元の施設には帰れず,重症心身障害児(者)療育施設第一びわこ学園に入園してきた.このAさんに対する取り組みを通して,私たちは総合的な看護ということについて多くのことを学んだ.それは急性疾患に対する看護・処置とともに,人間の心身の発達への働きかけであり,そして急性疾患の改善と心身の発達との相互関係についてである.
まだ十分な成果をあげているとはいえないが,私たちの取り組みの内容と考えてきたことについて報告したい.
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