病める心の人とともに・11
社会復帰をすすめるなかで
羽生 りつ
1
1国立武蔵療養所
pp.1196-1199
発行日 1978年11月1日
Published Date 1978/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661918542
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精神医療が閉鎖的治療から開放治療へとその方向を転じてから,早くも20年余となります.その間パラメディカルスタッフや患者家族の治療への参加も加わって,急速な発展をみることができました.
なかでも昭和30年代の看護は患者の日常生活行動の援助という,まさに看護の基礎的な働きかけが積極的に行われ,レクリエーション,作業指導も一段と活発化しました.薬物療法の導入は開放治療への歩みに画期的な役割を果たしました.治療的雰囲気づくり,人間関係の重要性を看護研究の課題として,広く職員全体に訴えながら開放治療を盛り上げ,社会復帰活動への基礎づくりに前進した10年でした.
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