マイ・オピニオン
病棟責任者として思うこと
井上 勢子
1
1盛岡赤十字病院
pp.241
発行日 1978年3月1日
Published Date 1978/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661918340
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中央で研修中の看護婦から‘実習場の婦長さんが,“病棟がよくなるのも,悪くなるのも私の責任よ”と,とても張り切っていらっしゃいます’という便りが届いた.まさしく,病棟は病棟婦長の考えのもとに運営されるのが当然である.しかし現状は,あまりにも支障が多すぎるのではないだろうか.
医学の進歩によって診療は専門化し,技術の高度化が進み,それに伴って臨床看護婦にも専門的知識の習得,的確な判断と確実な診療介助,医療器械の操作の熟知等々,数限りない要素が要求されている.このような繁雑で多様な業務をやりとげようとキリキリ舞いをしながらも,業務を分析し,独自な看護研修をし,実践していかなければ,なんでも屋の看護婦になってしまう.おおむね面倒くさいものは看護婦まかせの今日では,業務を整理することにも壁が厚く,挫折感を味わうことが多い.
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