CCU看護の実際—どう判断しどう行動するか・5
心筋硬塞患者が第4病日に持続的に腹痛を訴えた場合
五十嵐 正男
1
1聖路加国際病院内科
pp.1230-1232
発行日 1974年12月1日
Published Date 1974/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661917149
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症例
入院時の状況 72歳の糖尿病をもっている患者が,入院の2時間前から激しい胸痛に襲われ,救急入院して来た.入院時の心電図から第Ⅰ度房室ブロックを伴った急性下壁心筋硬塞である事が分かったが,入院の2時間後に第Ⅱ度房室ブロックが現れてきた.
そこで,深夜ではあったけれども,緊急に右大伏在静脈からカテーテル電極が右心室に挿入され,ペースメーカーにつながれた.このカテーテル電極を心臓に挿入している最中に,心室細動発作が5回ほどあったが,いずれも直流除細動で洞調律に復している,房室ブロックは第Ⅱ度まで進行したけれど,翌朝までに第I度房室ブロックまでに改善しており,結果からみると,人工ペースイングの必要がなかったケースではあるが,そのまま用心のため,カテーテルは右心室内に入れられていた.
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