病気のはなし
心筋硬塞
加納 達二
1
,
近藤 清志
1
,
岡田 了三
1
1順大循環器内科
pp.6-12
発行日 1975年10月1日
Published Date 1975/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543200881
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
心筋を養っている冠状動脈が動脈硬化などにより内腔の狭窄や閉塞を来したために冠状動脈の血流量が減少ないし途絶し,心筋の血流量の減少に基づく酸素欠乏が起こり,心筋に障害を来す疾患を虚血性心疾患という.この虚血性心疾患の中に心筋硬塞,狭心症,あるいはそれらの中間型などが入る.この中でも心筋硬塞は心筋細胞が壊死にまで陥り,激烈な症状と高い死亡率を示す危険な病気である.この病気は臨床症状,心電図所見,血沈,酵素活性値の上昇などから臨床的にも心筋の壊死を把握することができる.ここでは心電図や血清酵素などの検査成績や病理を中心に心筋硬塞を概説する.
Copyright © 1975, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.