ベッドサイドの看護
病名のもつイメージと乳癌患者の不安について
松本 芳子
1
,
中島 京子
2
,
原田 昌子
3
1京都大学医学部付属助産婦学校
2京都府立保健婦専門学校
3京都大学医学部付属病院第1外科病棟
pp.1219-1223
発行日 1974年12月1日
Published Date 1974/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661917146
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Ⅰ.はじめに
乳癌患者の不安には,①乳房という女性性および母性性を象徴する臓器を喪失することによって引き起こされる不安と,②‘癌’がもつ死のイメージによって引き起こされる不安とがある1).
RennekerとCutlerは乳癌患者の不安について考える場合,アメリカ文化においては,癌が致命的疾患であるというイメージによって引き起こされる不安よりも,乳房の喪失にかかわって引き起こされる不安を,まず第1に考慮にいれるべきであると述べている1).
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