ベッドサイドの看護
長期入院で自信を失った精神分裂病患者の社会復帰への援助
荒井 政八
1
,
大和谷 律子
1
1都立世田谷リハビリテーショソ・センター看護係
pp.1556-1560
発行日 1973年12月1日
Published Date 1973/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661916830
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Ⅰ.はじめに
私たちは,精神病院の主治医から退院は許可されたものの,長期入院のために社会的自立の自信を失っていた精神分裂病患者に対して,病室内での看護にとどまらず,作業やクラブ活動場面での支持,就労の援助など,広範囲の働きかけを試みた.
患者はまだ試験就労の段階で,これから,ホステルでの生活を経て自立をはかるという道程の途中にあるのだが,本例は特別な例ではなく,当センター宿泊部門利用者の半数以上を占める,ごく普通のケースである.
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