ベッドサイドの看護
長期入院の精神分裂病(妄想型)患者への援助
秋山 貞子
1
1大阪市立桃山病院精神神経科病棟
pp.590-594
発行日 1975年6月1日
Published Date 1975/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661917265
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はじめに
看護の役割は単に診察の介助,処置,患者の身辺の機械的な世話などだけでなく,悩める患者の心の中に入って,全人的にその精神面の悩みも解消して,療養に専念できるように情緒の安定と健康回復への支援をすることにあると思われる.しかし,我々の日常看護の実態をみるとき,ともすれば症状のみをみて,その病んでいる人を見落としていることが多い.
反省の意味もかねて,特殊なケースであるが,精神的な支えを必要とする精神科領域での一症例を報告して,ベッドサイドの看護,患者と看護婦関係を中心として,看護の意味および役割などを考察したい.
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