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日本の社会保障費 6—日本の社会保険
前田 信雄
1
1国立公衆衛生院社会保障室
pp.1163
発行日 1973年9月1日
Published Date 1973/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661916755
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日本の社会保険は,年金保険・医療保険・失業保険そして業務災害補償保険の4つが主たるものである.1972年度の収入額からいうと,その金額の大きさは上述の順序である.年金保険の1年だけの収入がなんと3兆円,医療保険もこれに劣らず約2兆6千億円という巨額の収入である.社会保険といっても,この2つが膨大な金額で,その他は金額的にはかなり影が薄く感じられる.
1968年からの5か年間で最も急増したのが年金の収入で‘年金時代’といわれるゆえんである.もちろん,医療保険の支出額増加もあなどれない.1968年から1972年までわずか5か年間に,その収入額は約2倍にはね上がっている.私たちの保険料もそれだけ多くなっている.これに応じて診療報酬や医療従事者の給料も大きく増えたのかどうか.その点は,宿題として残しておくことにする.
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