ベッドサイドの看護
尿失禁患者の排尿指導—脳腫瘍術後患者の場合
尾形 なを子
1
1天理よろず相談所病院脳外科病棟
pp.858-861
発行日 1972年7月1日
Published Date 1972/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661916375
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私は現在,脳腫瘍の術後,右不全麻痺,失語症,精神障害(軽度),排泄障害などの大きな障害をもつ患者の看護にあたっている.これらの障害をもっている患者にとって,排泄は大きな問題となってくる.しかし,左上肢は,健全なため,ある程度その不自由を補うことが可能で,ナースコールを押すことができるが,たびたびナースコールを押して訴えるように説明をしていても,精神障害のために必要時になかなか押せない場合が,しばしばである.
患者にとって排泄のニードは,心理的,身体的にどれほどたいせつであるかを,脳神経外科病棟における看護の実際にあたって考えさせられ,多くの場面で直面することが多い.本患者にとっても,排尿介助の問題が特に重要である.
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