増刊号特集 泌尿器科外来パーフェクトガイド—誰にでもすぐに使える!
5.腫瘍外来(外来化学療法)
51.術後排尿障害—前立腺全摘術後の尿失禁を訴えている患者です。
増田 均
1
1がん研有明病院泌尿器科
pp.200-203
発行日 2015年4月5日
Published Date 2015/4/5
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413205257
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Point
●前立腺全摘除後の尿失禁の治療のポイントは,患者に治療のタイムテーブルを示し,漠然とした不安を取り除くことである。骨盤底筋群体操や薬物治療などの保存的治療は,自然に改善する症例をより早期に改善させるのが目的である。
●半年後あたりから,重症例では外科的治療の介入のタイミングを常に考えながら,外来で患者に対処することが重要である。実際の外科治療は,1年経過後が望ましい。手術患者の若年化に伴い,積極的な活動時の尿失禁に対する対処法を要求される時代となってきている。
●人工尿道括約筋,尿道スリング手術,脂肪幹細胞注入に関する適応と限界など臨床情報を提供することで,最終的な手段が存在するという安心感が芽生え,保存的治療に対する受け入れも格段によくなる。
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