講評
判定基準の統一を
小野寺 裕子
1
1愛知県がんセンター
pp.100
発行日 1971年3月1日
Published Date 1971/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661915972
- 有料閲覧
- 文献概要
最近癌対策が医学的にも社会的にも大きな問題となっていますが,私たち看護に携わる者には末期癌患者の看護が重要な課題となっています。折しも末期癌患者の看護に関する研究を拝見し,その研究態度の優れていることに敬服します。この研究は非常にむずかしく客観的に評価しにくいものですので,その苦労もたいへんなものであったことでしょう。
次にこの研究について感じたことを述べてみます。①まず末期癌患者の調査対象が医学的に定着されていないため,病状がかなり広範囲に及んでいますので,もう少し末期癌患者を具体的な基準で限定する必要があると思います。この研究をするにあたっては,患者の背景が成績に大きな影響力を与えるので,年齢,性別,社会的地位などを考慮して,考察する必要があります。しかしこの報告では症例数が少ないのでこの点いたしかたないと思います。
Copyright © 1971, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.