特集 主役はナース—CCUと看護
研究レポート CCU入院患者の精神面の問題とその対策
沢田 恵
1
,
渾大防 春江
1
,
原 雅子
1
,
溝口 静子
1
1聖路加国際病院内科CCU
pp.34-36
発行日 1970年2月1日
Published Date 1970/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661914768
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はじめに
聖路加国際病院がCCUを開設して1年を経過し,その間看護面でも種々の問題にぶつかった。循環器疾患,特に心疾患患者にとって,身体的な労作が心臓に影響をおよぼすことはもちろんであるが,精神的,心理的な影響も非常に受けやすい。そこで,今回は,主として精神的,心理的な面での考察にしぼり,実態を知り,今後の看護に役立てるためにこの研究を行なった。
急性心筋硬塞症を中心とする虚血性心疾患に対して,急性期の濃厚管理の重要性が認識され,その対策として,CCUという心臓病の治療センターが各病院でつくられてきている。聖路加国際病院でも,1968年4月にCCUが設立されて,1年に至る。この間の経過を通して,患者の病気自体に,また入院生活中の回復過程において,精神的,心理的要素が大きく影響していることを認識したので,CCU入院中の患者の精神的,心理的問題点およびCCUから他の病棟へ転室することによって起こる問題点を明らかにし,今後の解決策を見いだすためにこの研究を行なった。
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