ものがたり日本病院史・9
お玉ヶ池種痘所
大熊 房太郎
pp.44-47
発行日 1969年12月1日
Published Date 1969/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661914707
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今回は,安政5年(1858年)に開設された,いわゆる「お玉ヶ池種痘所」を中心に,その幕末における歴史を話してみたい。
この施設は,のちに徳川幕府に接収され,小石川養生所,医学館,長崎養生所についで,幕府の4番目の,そして最後の官立病院(ただし医学館と同じく,患者の入院設備は持っていなかったようである)となるが,その後,さらにいくたの変遷をへて,今日の東京大学医学部,ならびにその付属病院へ発展するので,日本病院史を語る場合には,この「お玉ヶ池種痘所」は欠かすことのできない救療施設のひとつである。
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