コーヒーブレイク
洗足池の桜
寺田 秀夫
1,2
1聖路加国際病院内科
2昭和大学
pp.774
発行日 1998年7月15日
Published Date 1998/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542903781
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私の家のすぐ近くに鎌倉時代の日連上人が弘安5年(1282年),傍の松に袈裟を懸け,足を洗い休息したという謂われの洗足池があり,四季折々の自然の緑に囲まれた池のほとりの散策は近くに住んでいる人々の疲れた頭を癒してくれる格好な場所である.
今年も桜の季節が訪れ,池の周辺には2~3日前から満開を迎えた桜の花が美しく咲き誇っている.しかし例年のことであるが,商魂たくましい屋台店がぎっしりと立ち並び,沢山の花見客が早朝から陣取り合戦をくりひろげ,青いビニールの敷物の上で昼間からビールを飲み,なかにはマージャンをやっている人達も見られ,びっくりしてしまう.本当にこの人達は頭上の美しい桜を心から愛でているのであろうか.
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