医学と看護
手術後肺合併症の予防と看護
氏橋 伸子
1,2
,
和田 勝子
1,2
,
高田 節子
1,2
,
木内 妙子
1,2
1徳島大学病院第1外科
2教育学部看護教員養成課程
pp.52-55
発行日 1969年3月1日
Published Date 1969/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661914402
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はじめに
手術後肺合併症は,手術後に最もよくおこる合併症である。近年,麻酔学や輸液の進歩により,胸部,上腹部の手術や,高齢者,未熟児,乳幼児の手術が広範囲に施行されるようになった。その手術の多くが全身麻酔によって行なわれ,術後の患者の呼吸器障害に多くの問題をなげかけている。しかし術後の障害をうける程度は,術前の患者の状態,疾患の重症度,手術の大小,年齢などにより左右され,術前の患者管理,患者指導において,きわめて注意深い観察と適切な看護により,術後合併症を防ぎ得るものである。術後肺合併症といわれるものには,術後気管支炎,術後肺炎,術後無気肺,術後急性肺水腫,肺塞栓症,肺膿瘍などがあるが,ここでは主に,無気肺を中心に,日頃試みている手術前後の看護管理についてまとめてみた。
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