付録 看護計画のための基礎ノート
症状別看護計画/発熱
大森赤十字病院看護部
pp.133-136
発行日 1968年4月1日
Published Date 1968/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661913967
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■このシリーズをはじめるに当たって
私たちの病院が受持制看護を確立したのが昭和38年4月である。この体制をとって以来,それまで看護だと考え行なってきたものは,果たしてそうであったのかという大きな反省を持った。そして現在,私たちが追求し実践しつつあるものこそ,求められる看護に近づきつつあるのではないかというささやかな自負も抱いているのであるが,そのベースになったものが,ここに発表させていただくノートであるといえよう。
受持制に切替えた年の8月,まず疾病別の看護計画ノートを看護部として手がけ作製に着手した。その過程で次の間題をつかまえた。患者が入院してくる際,すでに病名決定となっているものはよいが,内科などで確かな決定に至らぬ患者も数多いのが現状ではなかろうか。しかしこの場合でも症状や訴えは当然あり,そこからの看護がすでにあるといえよう。病名の決定しない前にもある看護を,できうる限り遂行していくためにどうすればよいか。種々の看護文献の整理検討に当たるなかで,症状別の看護計画を立てるに必要なものがあれば,看護者にとってまず第一段階の道標になろうかと考えた。
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