看護心理研究
看護相談の技法
山口 絢子
1
1糀谷保健所
pp.45-48
発行日 1965年12月1日
Published Date 1965/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661913803
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看護活動が発展的な関係のなかで展開されるとき、この相談に参与している各人から,さまざまな形で問題が提起される。この問題提起は“訴え”としてわれわれが捉えているものであるが、“訴え”は、患者からのもの,看護者から,あるいはその他のメンバーからのものもある。過去において、われわれは,“訴え”は患者,もしくはその家族からのみ出され,看護者はそれを,どのように聴くかということが重要な問題であると考えてはいなかったであろうか。看護者自身も問題を持ち,今持っている問題を訴えることにより,よい関係の発展と,その関係を基盤とした,問題の発見や解決が可能になる。この振まいが「自己表出の技法」であるが,看護相談をおこなうために,このような,問題提起のされやすい相談関係や相談の場をつくり出す技法。問題を正しく受容し,解決にみちびく技法が必要とされる。
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