看護□人間工学
ベッドについて
倉田 正一
1
1慶応義塾大学病院管理学
pp.74-75
発行日 1965年10月1日
Published Date 1965/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661913753
- 有料閲覧
- 文献概要
ベッドは病院の一つの象徴でさえある。したがって,患者中心の病院を志ざすからには患者がベッドをどのように評価しているか,病院側としてはどのような点に注意すべきか,を掴んでいなければならないことになろう。それにはベッドサイドで常に働く看護部門の責任が大きくなる。
患者とベッドという人間機械系を考えた場合には,まずベッドの大きさ(長さと幅)や高さが問題になる。特に高さについては,患者が好む高さと,作業者である看護婦や医師が好む高さは必ずしも一致しない。これらの点については,いままで相当議論されているのでここではのべないが,要は上下の調節範囲をどのようにとって,どのようにそれを安価に,しかも楽な正確な早い動作でなしうるかの検討にあるように思われる。また,外国のベッドで普及しているように,脚に車をつけて移動を容易にすることも人間工学上の宿題であろう。
Copyright © 1965, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.